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徒然草気まま読み#26
「孤独こそ良い」
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今回扱うのは、第七十五段。
つれづれわぶる人は、いかなる心ならむ。紛るゝ方なく、唯一人あるのみこそよけれ。
この冒頭部分に、言いたいことが凝縮されている。
孤独で退屈な状態でいることを嫌がる人は、どういう心境なのだろう、その気が知れない。たった一人でいることこそがいいのだと兼好は言う。
世に従い、人に交われば、それに迎合し、自分自身を失うというのである。
兼好はその生き方を貫き、自分を通したからこそ『徒然草』を後世に残した。
兼好の生きた時代ですら、このようなことを批判しなければならなかったのである。
それならば、SNSによって、とにかく人と繋がりたい、人の評価を受けたいという意識が強迫観念にまでなっているような現代を兼好が見たら、一体何を思っただろうか…?